鍛錬と作成…

2/13
前へ
/130ページ
次へ
その程度だから、止めた方が良いと言ったのだが… 『それでも良いの!別に人に使うわけじゃないよ?また、あんな状況になったとき、少しでも戦えるようになりたいの』 『うーん…』 霧島さんは、明るくて比較的に穏やかなタイプなのであまり怒らない、そんな彼女が悪霊と取っ組み合いか、格闘技に向いた性格ではなさそうだけど…でも、霧島さんの気持ちも分かる、あの悪霊との戦いに、敗北したのが悔しいのだろう。 『理由は分かった、でもね…格闘技を習うと、例えなんであれ手が出たりしやすくなる、それを自制するのは常に忘れてはいけないよ?』 『うん、もちろん』 『ちなみに、ナイフ技は後回しにするよ?先ずは空手で動き方や、戦い方を勉強してからだ』 『それは木村くんに任せるけど、どうしてナイフ技は後回しに?』 『ナイフの本を読みながら「構え」や「振り方」も勉強したけど、動き方の基本は格闘技にあるのが殆どなんだ、もちろん主体にしているものによって、違いはあるけどね、だから空手を先に練習するべきだと、俺は思ってる』 『そっか、なるほどね』 霧島さんはフムフムと頷いている、だけど魔術と同様…実際にやってみないと実感が得られないのは、格闘技やナイフ技も変わらない。 ともあれこうして、俺の知りうる限りの空手やナイフ技を教える事になった。 だが、個人的には気が進まないのも本音…霧島さんを暴力女にはしたくないんだよな…。
/130ページ

最初のコメントを投稿しよう!

118人が本棚に入れています
本棚に追加