1人が本棚に入れています
本棚に追加
目を閉じて暗闇の静寂へ耳を澄ます。
無音が部屋を飛び交い眠りを邪魔する。
そこで音へ向けられた意識を、脳髄の思考へ変える。
溢れてくるのはくだらない妄想、思念ばかり。
そのうち目蓋に絵を描き始める。
例えば昨日は左から右へ延々と二本の線が流れる夢想絵を描いた。
それがいつしか夢への鍵となり、気が付いたら夢の中にいた。
夢の中では二本の線が具現化、立体化されていた。
それを見て“ああ、夢だ”と気付いた。
だがそれも束の間、夢だと気付いたら二本の線は肉を失い、ただの絵に戻り、また目覚めていた。
そんな夢を見た。
最初のコメントを投稿しよう!