結界鬼ごっこ 開幕

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ただの鬼ごっこに近いはずなのに。 死ぬと言う単語だけで、ここまで大変なのか。 自分はベッドの下に潜り込んだ。 しばらくの時間が過ぎる。 一分が一時間くらい、時間が進まない。 すると、ダダダダダ! 誰かが走っているような音がした。 「助けてくれ!!」 男性の声がする。 「や……やめてくれよ」 「うわああぁぁあああ!!」 グチャっと異常な音が響いた。 そして、騒ぎが消えた。 死んだ! 誰かが死んだ……。 まだこの近くに鬼がいる。 もし自分が殺されたら? そう考えると、体の震えが止まらない。 「あわわわわ……」 口が勝手に喋り始める。 必死に震えた手で口を抑えた。 怖い! 怖い!! 誰か助けて!! 助けて!! バタン! 隣の部屋が開けられたような音がした。 しばらく沈黙が流れた。 「みっけぇ」 声が気持ち悪い……。 ゾンビのような冷徹な声に、子供が旅行ではしゃぐような感じ。 鬼は、殺すのが、楽しいのか。 「やめてくれ……」 隣の部屋の男性がつぶやく。 「あひゃひゃ!」 カチ そんな音が聞こえた。 「頼む、助けて……」 「バーイバーイ」 バーン!! 、
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