8人が本棚に入れています
本棚に追加
「オマエ、オレオコラセタ。オマエ、コロス」
鬼は、声が変わった。
逃げ出したのはいいが、ここからどこに逃げる?
「コロス」
後ろには鬼が追いかけてくる。
しかし、足が遅い。
気がつくと、この回に止まっているエレベーターを見つけた。
「とにかくこの階をでないと!!」
自分はエレベーターの中に入り、適当に階のボタンを押した。
早く閉まれ! 早く閉まれ! 早く閉まれ!!
鬼がすごい形相でこっちを見ている。
しかし、確実に鬼が入ってくることはないくらいの距離がある。
「危ない、死ぬかと思った……」
そしてエレベーターのドアが閉まった。
バン!!
な…なんだ!?
ヴーヴーヴー!!
警報が鳴った。
なんで、まさか? 結界の部屋?
いや、それはない。
人が俺しかいない。
はは……焦らせるな。
しかし、困った事にエレベーターが動かない。
ビリ、ビリリ!!
俺は異常な音の鳴る方を向いた。
なんと、エレベーターの中の階を選択するボタンが壊れているのだ!
ま……まさか!?
あの音はショットガンの発砲の音?
「くそったれ!」
俺の声は、むなしくエレベーターの中を響いた。
、
最初のコメントを投稿しよう!