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ホールにいる人は全て幸せそうな顔をしていた。
それもそのはず、金が手に入るのだから。
「あなたも、金を?」話しかけて来たのは三十才くらいの優しそうなおじさんだった。
「あ。はい……」
「これからなにがあるんだろうね?」
「わかりません……」
もちろんタダでは金が貰えるはずがない。
なにかあるはずだ。
ゴーン ゴーン……。
三時の鐘が鳴った。
みんなの話し声がいっせいに静まり返る。
「やぁ皆さん! こんばんは」
堂々とスポットライトを浴びてステージに立つ男性。
「私はゲーム長のサトウだ」
「本題はこれから始まるゲームの説明です」
ゲーム? ゲームってなんだよ!と会場が騒ぎ始める。
「これから始まるのは結界鬼ごっこ」
「ルールはいたって簡単な鬼ごっこ。ニ時間鬼から逃げればあなたの勝ちです。
結界と言うのはホテル内の部屋で、鬼が入れない部屋を十部屋あります。
しかし結界の部屋に二人以上入ると、警報が鳴り響きます。
逃げきれば一人五百万、そしてホテル内にある、禁断の部屋と言う部屋があります。
この部屋を無事にクリアー出来れば一人、一千万を渡します。
鬼は十人です。
説明は以上です」
観客の歓声が響き渡った。
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