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また鳴り出した携帯は仁以外からの着信音
ごめん今誰の相手も出来ない
静かな公園に鳴り響く曲
電源を落とせばいいのだけど
繋がっていたいから
仁の想いを感じていたいから
落とせない
揺れが止まったブランコ
「カメ捜したよ」
息を切らし苦しそうに
俺を見つめる……
亮ちゃん
「どうしたの?」
「心配したよ」
「何で?」
「仁が捜してる」
「何で?」
「カメ…?」
今瞬きしたら零れ落ちてしまう涙
「何で仁が…赤西が
捜すの?」
「カメ…」
「…………」
「見たんだろう?仁が
キスしてる所を」
…そうだよ 見たよ 見ちゃったよ
あんな場面見たくなかったよ
あんな所行かなきゃ良かった
誘いに乗らなきゃ良かった
でも…何で…亮ちゃん
そんな…心配そうな顔するの?
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