2章 その道は

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乗車して数時間後、バスはカルデラ湖近くのユースホステルへ到着した。 禮斗と聡試は、昨夜は猛の鼾で熟睡できていない。 そのため、移動中は眠っていたのだった。 その間、猛と彰は携帯ゲームで狩りに出掛けていたようだ。 白熱して奇声を上げる武は、周りから白い目で見られていたのだが… 本人は気付かなかったようである。 彰は気付いて、真っ赤になっていたのは余談である。 バスがユースホステルへ着いた。 「あ~  やっと着いたぜ!」 猛が伸びをしながら言う。 禮斗と総試も体を動かしている。 「バスで寝るのはキツいね」 「そうだね。  体がバキバキいってるよ」 そんな2人へ猛が言う。 「なぁ~んだ。  らいと も そうし も、だらしないなぁ~」 ((誰のせいだ~!)) 心の叫びがハモる、2人であった。 一向は早速、ユースにてチェックインを行う。 荷物を部屋へ置き、ユースの食堂で食事だ。 ここのユースは、隣接した牧場のミルクが売りである。 禮斗と彰は、ジャガイモとアスパラ等が入ったクリームシチュー定食を頼む。 猛はカレー、聡試はカルボナーラである。 (猛…  ミルクが売りの店で、何故カレー…) 思わず、心の中で猛へ突っ込む、禮斗であった。 ユースで昼食を終えた一行は、カルデラ湖行きのバスへ乗る。
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