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町、いや村か。
近付くと、集落の全容が見え始めた。
戸数が10数軒程。
道沿いに殆どの家が建っている。
道は相変わらず未舗装。
電信柱やテレビのアンテナ、バイクや自転車、車など…
普通ある筈の物が、見当たらない。
家は雨樋や窓ガラスがない。
プラスチック製品や、コンクリートも見当たらないのである。
(過疎化した村といっても現代の日本に、こんな村があったなんて…)
禮斗は逆に、(滅多に得られない経験だ)と、興奮していた。
ちょっと、感覚が変な禮斗であった。
禮斗が村へ近付くと、村の入り口付近で子供達が遊んでいるのを見掛けた。
粗末な、継ぎ接ぎだらけの衣服を着ている。
髪の色は、黒に近い紺色と銀髪に金髪。
肌の色は禮斗達と同じ、黄色人種の肌色である。
(金髪に銀髪って、外国の人の村かな。
そんな村があるって、聞いたことはないけど…)
そんなことを思いながら、村へ入って行く。
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