3章 奇妙な集落

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町、いや村か。 近付くと、集落の全容が見え始めた。 戸数が10数軒程。 道沿いに殆どの家が建っている。 道は相変わらず未舗装。 電信柱やテレビのアンテナ、バイクや自転車、車など… 普通ある筈の物が、見当たらない。 家は雨樋や窓ガラスがない。 プラスチック製品や、コンクリートも見当たらないのである。 (過疎化した村といっても現代の日本に、こんな村があったなんて…) 禮斗は逆に、(滅多に得られない経験だ)と、興奮していた。 ちょっと、感覚が変な禮斗であった。 禮斗が村へ近付くと、村の入り口付近で子供達が遊んでいるのを見掛けた。 粗末な、継ぎ接ぎだらけの衣服を着ている。 髪の色は、黒に近い紺色と銀髪に金髪。 肌の色は禮斗達と同じ、黄色人種の肌色である。 (金髪に銀髪って、外国の人の村かな。  そんな村があるって、聞いたことはないけど…) そんなことを思いながら、村へ入って行く。
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