2nd Night Pieces Of Dream

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……夢を見てたんだ……   俺は炎の中を走ってた。どこまでも……熱さも感じない   ……出口のない道を……走り続けて…   ……朝なんて こなけりゃいい……   ……そんなことを 願ってたんだ……   沢木の事故が起きたのは 現実の ことだった……   醒めちまった夜の現実に……俺たちは……戻された…   一人の走り屋の…いないこの夜に……   コーナーにかかる重力……重くてステアも まともにきれやしない   ……重いのは、生命……。つなぎとめるのも 手放すのも……   ……生命の重力……     ……藤沢先輩を探してみる、 俺にできるのは それくらいだった……     車を夢中で走らせた。行き着いた先……     ………………俺は 沢木の事故現場にきた   ひんまがっちまった ガードレールのようさ……   ……いまの俺たちは……   シルビアのガラス片……ふみにじる靴……   そうさ……あれは 夢のかけらさ……   スピードに賭けた 沢木の……俺たちの……   夢のかけら……
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