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夜に虫の鳴き声が飛び交っていた。
縁側で、少し涼もうかと思って、旧友との団欒を抜け出してきたのだ。昼の暑さとは打って変わった夜の不気味な涼しさ。
ほんの少しばかりか、その可笑しさに笑ってしまいそうになる。
縁側から見る景色は、ビルの蛍光による明るさではなく、自然自身が作り出された光の世界が出来ていた。
川の流れが風情を感じる。この川の音も、昼と変わり、静かだ。静かにゆったりと流れていく。それに呼応するように飛び交う蛍達。
心の底から綺麗だな、と思った。
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