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その夜。
土方は窓の外を見ていた。
月が再び紅く染まっているのだ。
そしてあの日の事を思い出していた。
そう、誠が帰った池田屋事件の夜であった。
「この月は……いったい」
そう思いつつもあまりの眠たさにあくびをして布団に潜った。
アイタイ…?
カノジョニ…アイタイ…?
真っ暗な所に土方はたたされていた。
至る所から聞き覚えのある声が響いた。
「なんだ…ここ、っ!俺以外に何人かいるな……暗くて見えねぇ」
すると目の前がいきなり真っ赤に光った。色は違うがこの光には懐かしいものがあった。
「あん時の!!」
池田屋事件の誠を連れてった光だった。
アワセテヤル……
「会わせる…!アイツ…誠に会えるのか!?」
光は急に激しさを増して消えた、それと同時に目は覚めた。
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