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―知ってる?あそこの森のレオくん、自分の兄弟噛み殺したらしいよ!
うるさい。
―知ってる。あいつプライドだけは高いよな。兄貴は良く出来た獣なのになぁ。
うるさい!
―結局は手を付けられないドラ息子って事だよね!
うるさい!うるさい!
―オマエハデキソコナイ―
気付けば俺の周りには、かつての仲間だった奴らの死骸。飛び散った血液。
「また…やっちまった…あいつら…こっちの事情も知らないくせに…あいつら…」
満月の夜。闇に轟く獣の叫び。
俺は一人、山を降りていた。
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