プロローグ 殺戮の果てに。

2/2
前へ
/23ページ
次へ
―知ってる?あそこの森のレオくん、自分の兄弟噛み殺したらしいよ! うるさい。 ―知ってる。あいつプライドだけは高いよな。兄貴は良く出来た獣なのになぁ。 うるさい! ―結局は手を付けられないドラ息子って事だよね! うるさい!うるさい! ―オマエハデキソコナイ― 気付けば俺の周りには、かつての仲間だった奴らの死骸。飛び散った血液。 「また…やっちまった…あいつら…こっちの事情も知らないくせに…あいつら…」 満月の夜。闇に轟く獣の叫び。 俺は一人、山を降りていた。
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加