一匹目。 Desperate Beast

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「次は終点、桜新町駅前、桜新町駅前、東急田園都市線はお乗り換えです。」 俺のバイト先は、半蔵門線の神保町から歩いて徒歩五分の病院である。 そこに叔父さんが医師として勤めていて、そこで叔父さんの補助をしているのだ。 電車に乗り込む。 「うわ…いつもより混んでる。」 いつもはこの時間はあまり人がいないのに。 とりあえずイヤホンを耳に差して音楽再生。 「次は、駒沢大学、駒沢大学です。」 「(そういや今日は忙しくてお昼食べてないな…。駅に着いたら何か食べよ。)」 そんな事を考えていた。すると。 「あれ?航貴?航貴じゃない?」 いきなり肩を叩かれて俺の名前を呼ばれたのでびっくりして振り返ると、そこには高校時代の友人、檜山健太がいた。 「おっ!健太!」 「久しぶりじゃん!元気だった?」 「元気元気!今からどこ行くん?」 「九段下!ライブ見に行くんだ!」 「まじか。時間あったら飯食いに行かない?」 「いいよ!飯行こ!飯!」 こうして俺は、少し遅い昼食を取ることに成功したのである。
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