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「…………」
レイスは、ただ無言で魔方陣に魔力を流した。
すると魔方陣が光り出す。
魔方陣から出てきたのは、レイスの宣言通り雷神だった。
「やっぱ召喚する使い魔って選べるんじゃねぇの?」
「あり得ないよ~。出来ると思うなら、サーシャもやってみれば~?」
「えぇ!? そいつはキツいだろ!」
のんびりとしたフェルトの提案に、否定はしながらも召喚したい使い魔を考え始めるサーシャ。
「結局考えてるし………」
「なっ!? 考えてねーよ! 全然考えてねーよ!!」
サーシャが必死になって首を横に振る。
「またまた~。そんなこと言っちゃって~」
「うるせぇよ!」
サーシャが顔を真っ赤にしながら否定していると、レイスが魔方陣の中から出てきた。
「…………契約、完了」
「じゃあ次は私が行くね~」
レイスと入れ違いになるように、フェルトが魔方陣に向かう。
「フェルトは焔神と契約したいな~」
魔方陣に魔力を込める直前に、フェルトはそんなことを言ったが、フィアラとサーシャはあえて無視した。
そしてフェルトは、宣言通り焔神と契約をした。
「なぁ、フィア」
「なぁに、サーシャちゃん?」
「やっぱりさ、召喚する使い魔って選べるんじゃねぇの?」
「サーシャちゃんもそう思う? 私も今ちょうどそう思ってたんだ」
フィアラとフェルトは、溜め息をつきながら話し合った。
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