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「10分後・・・・所定の場所に帰す・・・」
瞬は父から貰ったお気に入りの腕時計に目を落とした。
電光掲示板に最後の言葉が表示されてからちょうど10分経とうとしてるのが伺えた。
「もう経つな・・・」
その刹那、部屋の床から何か得体の知れない煙が勢いよく噴射された。
全員がはっとして、反射的に口元を押える。
しかし部屋を霧に覆われたように真っ白に染め上げる煙の前ではそれは気休めにしか過ぎなかった。
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