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「なんだよリミット」 「それ禁句」 バシッと一筋の閃光がほとばしり、少年の家に直撃する。 すると、今まで家を象っていた空間が煙を巻くようにして消えた。 われわれの過ごす地球のように、わざわざ家を建てることをしなければ、そういう業者もいない。 魔力で結界をはり、その中に想像の空間を創造する。 リミット――つまり“制限”――は訪ねて来た少女をからかう常套句。 先に名付けることは力を制限する、と言ったが、彼女の場合は力が強すぎるために名付けられた名があるようだ。 「いつもながら手荒い挨拶だな」 「そりゃどうも」 基本的に強い魔法でなければ、人には耐性があるため直接影響しない。 そのため少年は無傷であり、彼女の挨拶代わりだった。
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