蝉の木

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俺は何も言えなかった。 目の前で血を出し悶えている源太をどうすることもできないんだ。 なみえは源太に声をかけている。 だが、なみえも源太に触れた瞬間同じことになった。一体なんなんだ。 この一円はなんなんだ。 怖い怖い。 逃げよう。逃げよう。 それだけが頭にうかんだ。ふとその時目があいた。 主人公が汗をながしながら呟いた。「何だ・・・夢か」 窓の向こうに蝉が騒めくようにジリジリと鳴いていた。 主人公は、自分の部屋を後にしていつものように朝飯をリビングに食べにいった。
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