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蝉の木
ある日のある夏休みのある一日のことだ。
私が虫籠とむしあみをもって祖母の山まで幼なじみの源ちゃんときりとなみえと遊びに来ていた。
もう、眩しい眩しい太陽が地平線に沈みかけている。よく見れば籠の中には蠢く虫たちでいっぱいだった。俺はいった。
「もうそろそろ家に帰ろう!」
しかし、いつものように源ちゃんが嫌だといった。
なみえが怒っていつも帰るというのがお馴染みだった。
でも、いつもと違った。
源ちゃんがしげみの中に綺麗に光る一円玉を見つけた。
そして、それをさわった源ちゃんが急に顔を赤め目から血を出し目玉がとびでた。
そうこれが初めての犠牲者だった。
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