始まり

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ユウジと会ってから、他愛なもない、まだまだ幼さが残る内容の馬鹿話をして、数分あるいたところで、今日この日から、僕たちの通う学校となる、海陽高校がすぐそこに見える距離まで来た。   海陽高校。 学力的には、中の中 スポーツ的にも、中の中 言ってみれば、完全な中の中的存在の高校である。 中の中的な高校、意味は気にしたら負けだと思う。 深い意味も特にない。   「見えてきたなシュウジ、海陽高校」   「そうだね、これからはあの学校に通うんだね、僕たち」   「あぁ、これで俺らも高校生さ、胸を張って中学の後輩をいじれるぜ、なんてな」   「ダメだよユウジ、そんな事したら」   「本気にするなって、しないしない」 そう言って笑いかけるユウジ。 本当にやりそうなだけに、ちょっとだけ強めに否定したら、苦笑いをしていた。   こんな感じの他愛のない会話。 やっぱりこれが一番楽で会話が弾む、と僕は思う。
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