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「う……ん」
春、特有の優しい朝日に照らされて和樹は眠りのまどろみから覚めた。
「ふわぁあ~、寝みぃ……」
まだ開ききってない目を擦りながらベットから起き上がるとひとつ、大きな伸びをした。
「さって…、今日も行きますか」
時刻は、7時18分。
学校まではまだ時間があるが何故か今日の和樹は何時もより、20分も早く起きた。
「おはよう、母さん」
「あら、珍しい、和樹がこんな時間に起きてくるなんて」
「オレだってたまには早く起きる事位あるのっ」
朝食を作っていた和樹の母はどうしたのか聞いたが、和樹は軽くかわしてテーブルの上に用意してあった朝食のトーストにかじりついた。
「あっ、そうだ、オレ、今日、洋平と公ちゃんと一緒に遊んでくるから、夕飯置いておいて」
めんどくさいから、今日はみんなで食べてきて」
そう言うと和樹の母は財布の中から三千円出して和樹に手渡した。
「ありがとう、、じゃあ、そろそろ時間だから」
「はいはい、気を付けていってきなさい」
「はぁい、いってきます」
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