転校生

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「もう知っていると思うが、今日からこのクラスの仲間入りをする転校生がやってきた!!さぁ、自己紹介してくれ。」 「えっと、龍ケ崎……裕です。」 身長175cmほどのとくに変わった様子はない男子である。 「なんだ男かよ。」 「でもちょっとかっこよくない?」 「……普通だろ。」 生徒達は少しがっかりしたような反応を見せた。 「りゅうがさき、ゆう……ね。」 そんななか、教師が黒板に裕の名前を書いていく。 「えーっ前は丹浜(タンハマ)高校に通ってました。」 ざわざわざわ…… 「丹浜高校」という名前が発された瞬間、教室内がざわざわと騒がしくなった。 「丹浜高校つったら埼玉じゃ1番危なかっしいっていうヤンキー高じゃねぇか……」 「東京代表の磁駒(ジコマ)高校とやりあったこともあるらしいって噂だぞ。」 「でもあいつどうみてもヤンキーではないな……」 「まわりのヤンキー達についていけなくて逃げてきたんじゃないの?」 「はい、静かにー!! 他に言っておきたいことはあるか?」 「大丈夫です。」 「オッケー。じゃあみんな仲良くな!! で、俺は担任の西山だ。よろしく。 窓側の1番後ろに机とイスを置いといたからそこにすわってくれ。」 「はい。」 彼のために用意された机へと足を運び、座った。
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