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アキは、おずおずと部屋に入った。
「まぁ、狭い部屋だけど、ゆっくりして」
そう言うと、アキは畳の上にちょこんと座った。
「腹減ったんだよね?何か食べたいのある?
…と、言っても、材料有るか分かんねぇけど」
そう言うと、俯きながら首を左右に振った。
「そっか…
じゃあなんか作るね」
台所に行き、冷蔵庫を開け、作れる物を考える。
卵に豚肉、ソーセージにキャベツとトマト、プラス魚肉ソーセージ……
ビミョーな食材勢揃いだな。
何作るか…
ガッツリ系は無しとして
体あったまって、食べやすいのは…
お!キャベツとトマトでスープだろ?
卵とじのお粥作って、完璧!!
なんか主婦の気分だ…
1人暮らしでさんざん味わってるけど。
料理がほぼ出来上がって、向こうが静かなのが気になった。
「アキ?もう直ぐスープとお粥できるよ?」
シーン。
「アキちゃ~ん?」
返事が無いから、火を止めて様子を見に行った。
「アキ?…」
元いた場所から目線をズラして見ると、アキは布団の上に丸まって寝ていた。
「睡魔に負けたか…」
丸まって寝ている姿が妙に可愛くて、俺はそのまま布団を掛けて寝かせてあげた。
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