(1) 応募する生徒会

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 重い空気が生徒会室を包んでどれくらいがたったのだろう。  「じゃあ、今日の生徒会はこれで終了!」  会長が何事もなかったように宣言する。  いつもなら、全員が部屋から出るのだが、今日はそうもいかなかった。  「あれ? みんな、終わりだよ、今日の生徒会」  …わかっていますよ。  「これはやめにしませんか?」  俺は会長に発言する。  「なによ、杉崎! 会長の私に意見するの?」  「そうね、やめた方がいいかもね」  知弦さんも同じ意見のようだ。  「ちょっと、知弦まで何を言うのよ!」  「さっきの話だと、難しいじゃないか、問題」  「深夏まで何言うの…」  ここで会長は今置かれた状況を理解しようとしていた。
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