絶対摂理。

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ヒトは争わずしては生きていけない。 それは、全ての生き物、物質にも相当する。 そう、全ては争わずにはいられない。 原子は電子の放出、受け取り、それを繰り返して自己の存在を図る。要するに原子は電子の奪い合いをして争いあう。 生物の観点においてはいわずもがな、生存競争。 遺伝をついで、己が種を残さんがするため。 ヒトの場合は権力とかでも争うことがあるが、やはりそれは己を強く見せる生存競争の一部なのだろう。 太陽も内部だからミクロな話なのだけれど、衝突し合って太陽の体積が肥大しているわけだから、分子、原子であるが争いあっているといっても過言でない。 こうして、この全世界はミクロ単位からマクロ単位にいたるまで争わずにはいられない。 「争いのない世界」というのは実現は不可能であることはおわかり頂けるだろうか。 これは本能であり、絶対摂理なのである。 争わなければ生きていけないのである。 動くことも、生活することも、全て争いともいえるかもしれない。 ただ、一つだけ止める手段があるとするならば、 絶対零度下に存在を置くことだろうか。 原子の振動が停止する温度。 全ての死でしか終わりはないのである。
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