序章

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「それで、準備は出来てますの?」 シルキーの言葉に僕は頷いた。 「う、うん。2人を召喚する為の道具も揃えたし」 「明日の為にいっぱい練習もしたから大丈夫だよね!」 異世界に行くと言うのは簡単な事ではない。 王城の魔術士達が3人がかりで1人を送るのが精一杯だ。 だから、異世界に征服しに行くのは魔王1人。 しかし、異世界に行った後に魔界にいる人を召喚する事は出来る。 「大丈夫、だと思う……」 「だと思う、は余計ですわ」 「うぅ……」 召喚魔法と言うのも難易度は高めだ。 まあ、魔王クラスならみんな出来るんだろうけど……。 僕は、魔王の称号をもらってから毎日、召喚魔法の練習ばかりしていた。 リアンやシルキーを喚ぶ為だ。 僕1人で世界征服なんて出来る訳が無いし……。 「分かってますの? わたくし達を召喚出来なければ、貴方一人で世界征服しなければなりませんのよ」 「わ、分かってるよ」 練習場では上手く行ったし、大丈夫だろう。 ……絶対、と言い切れないのが情けない所だけど。
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