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あの女の子は…今朝見た女の子…?
しかも黒猫まで…
俺はまだ夢でも見てるのか?
すると康平が話し掛けてきた
「おい、優斗!!大丈夫か?顔色悪いぞ?」
「あぁ…俺は大丈夫だけど…」
なんとか声は出せた…しかしこれは夢?
まだ自分を疑っている。
勇気を出して俺は女の子に話し掛けてみた…
「君は…いつもここに居るの?」
すると女の子は綺麗で透き通った声でこう言った。
「うん。いつもこの子のお世話をしているの…あなたの名前は?」
いきなり名前を聞かれたのにもびっくりしたが、自分から女の子に話し掛けている自分にまずびっくりした…
「あぁ、俺は優斗…佐伯優斗。宜しく…君の名前は?」
「私の名前は柚木都…こちらこそ宜しくね」
都と名乗った女の子は少し恥ずかしげにそう言った…
「あ、こいつは如月康平…俺の幼なじみ。な~、康平…康平?どうしたんだよ?」
康平は何故か青ざめた顔で俺を見ている…
何故だか俺には解らない…
しかし、普通ではない人を見る目で俺を見ている…
「優斗……だっ誰に話し掛けてんだよ…?」
「誰って…女の子」
「そこには黒猫しかいないぜ…?」
俺には理解が出来なかった…俺の目には都と黒猫が居るのが目にうつっているのに…
「悪い、優斗…俺帰るわ…」
「なんだよ、康平…ちょっ、待てよ!!」
康平は急いで自転車に乗り、俺と都の居る寺から逃げるように帰って行った…
「お友達どうかしたの…?」
心配そうに都は俺の顔を覗きこんだ
「大丈夫だよ、あいつ都が可愛いからびっくりして帰ったんだよ」
(何寒いこと言ってんだよ俺)
「可愛いなんて初めて言われた…」
都は顔を赤らめて言った…その時俺の心の中で何かが動いた…
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