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そんな日々が続いたある日正樹はいつもどおりに部室へ行きロッカーを開ける
…………………
『グローブとスパイクがない…』
そのグローブとスパイクは兄貴の大切に使っていた物だった
必死に必死に探したが見つからない
すると部室の窓の方から
『あいつも馬鹿だよな。つか野球経験のない奴が、調子こいて入部すんなって話だよな』
『それ言えてるわぁ。あんな下手くそ前代未聞だからな』
『あはははは』
それはまぎれもなく野球部員達の声だった
そしてその話の内容で全てを理解した
正樹の使っていたグローブはミズノのミズノプロという種類のものであり、オーダーで作られた兄貴のグローブは4万もしていたし
スパイクもグローブに近いくらいの高価な物だった
正樹は心の奥底にしまい続けてきた怒りという感情がMAXになった
『テメェら!!俺のグローブとスパイクどこにやったんだよ!!言わねぇと』
そぅ言いながら手にしていたバットで近くにあったプラスチック製のベンチを思いっ切り破壊した
『こうなんぞ!!早く返せ』
正樹の剣幕に悪口を言っていた部員達は失禁し
正樹に近付くのを恐れながらグローブとスパイクを返した
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