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不安半分、楽しみ半分で僚の前に到着。
「僚も凄い…」
「学園長の趣味ですのよ」
校舎がレトロ調だったから、僚も同じかな?と思っていたら
レトロを通り越しクラシックな木造建築が目の前に広がる。
「貴女達、新入生よね?」
立派な木造建築の僚を食い入るように、眺めていたら
僚の玄関が開き中から薄い水色のワンピースに、白ろのレース付きのロングエプロンを着た
身体の線が細く、綺麗な顔にサイドでまとめた銀髪が印象的な
美人って言葉が似合う女の人が、柔らかい笑みを浮かべ聞いてくる。
「そうですわ、今日からこちらでお世話になりますの」
「そちらはどちらさん?」
とアイルが女の人を上から下まで眺め首を傾げ言う。
すると女の人は右手を胸に当て一礼すると答えた。
「ここの寮母をしている、サラ マイスターといいます」
サラさんか、物凄く綺麗で優しそうな人だよ、この人が寮母さんなら、問題無く僚生活をおくれそう。
っと、私も挨拶しなきゃ。
「あたしアイル、よろしくね!」
といち早く身を乗り出し、片手を勢いよく突き上げ元気に言うアイル。
「元気のいい女の子ね」
はしゃぐアイルを笑顔で見つめ頭を優しく撫でる。
「ウニャ、ニャニャ~」
気持ちがいいのか猫のように口元を緩め、甘えるアイル。
「まったく貴女は…はぁ、離れなさい」
それをレイナちゃんが首筋を掴み引き離すと、しゅんとするアイルちゃん
まるで本当の猫みたい。
「あら、貴女は確か…学園長の」
「え、ええ…」
その様子を微笑みながら眺めていた、サラさんがレイナちゃんの顔を見ると
知っている顔だったのか、何かを言おうとしたようだけど
レイナちゃんの気まずそうな表情を読み取ると、言葉を濁す。
気になるけど人間関係を円満にする秘訣は、深く追求をしない事と
教えられたから追求はしない、言いたく無い事は私にも有るから。
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