宇宙ステーション・ユグドラシル

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音もなければ光りさえもない、そんな世界は地球中を探してもそうは無い。 けど今私はそんな世界にいる。 「ふわぁ…す、凄い」 と小さな声を漏らす少女。 宇宙ステーション、ユグドラシル行きのシャトルそれに乗る少女は 小さな円形の窓から見える宇宙空間を、まじまじと見つめ感動を噛み締めている。 少女の名前は、天野 ひかる(あまの ひかる)ユグドラシル内にある学園 ウィル ガーランドへの入学権利を取得し、現在ユグドラシルへと向かっている途中だった。 「あ!見えてきたっ」 ひかるの瞳に小さくユグドラシルが映る。 地球と月の中間点に位置する場所に作られた、全長50キロを越える 大型宇宙ステーション[ユグドラシル]人類の敵といわれる存在から地球を守る 最後のかなめにして最後の聖域それがユグドラシルである その姿はまるで大空を舞う白鳥のようなフォルムをしている 宇宙ステーションでありながら、超怒級戦艦としての役割を持つからでもある。 「お疲れ様でした、それではユグドラシルへ入港します」 と機内アナウンスが流れた。 アナウンスが流れると船内に乗ってる乗客達は、荷物を頭上のラックから下ろしたりと おりる準備を始める、私も急ぎラックから荷物を取ろうとするも なにぶん身長が足りないため、必死につま先立ちでラックへと手を伸ばす けど後数センチが届かない。 「は、はうぅ」 ちなみに船内は人口重力で地球と同じGに調整されている 無重力なら余裕なのに、と頭の中で思いながらも さらに必死に呻くような声を漏らし手を伸ばす。 「うぅ~、う?」 「ほらよ」 「あ、ありがと…」 プルプルと身体を震わせ荷物を取ろうとしてる姿が哀れだったのか ひかるの後ろに座っていた男性が、ラックから荷物を取り出し、ひかるへと渡す。 「……」 そして男性は自分の席へと戻ると、小型パソコンを取り出しモニターに視線を落とす。
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