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各エリアを移動するさいにはステーション内を走っているリニアトレインを利用する。
しかも無料で乗り放題というから学生の私にしたら助かる。
そして学園エリアにリニアトレインが停車すると、乗っていた乗客に混じり私も降りる。
リニアトレインを降りるとそこはもう学園の敷地内、全校学生数が千を越える
ウィル ガーランド学園は総面積が15キロとかなり広い、それもそのはず
数多くの宇宙ステーションの中でも、このユグドラシルは敵との戦闘や人類の移住目的で
作られた訳ではなく、純粋にパイロットやエンジニア達を育成するための宇宙ステーション。
けどパイロット科へ入るには特別な素質がある人間しか入れない
それは…魔法力。
なぜ魔法力が必要かと言うと。
「ちょっと、貴女っ!邪魔ですわよ」
「ふぇ?ご、ごめんなさい!」
考え事をしていたら、また私が通行の邪魔をしていたみたいで
怒鳴り声を後ろから投げ掛けられた。
私は振り返り頭を下げて、ゆっくりと視線を上げていく
するとそこには、私と同じ制服を着た女の子が、ムスッとした表情で立っていた。
「あ、えと…」
「ふんっ」
かなり怒っているような口調だったから、恐る恐る様子を伺う
すると女の子は腕を組みながら、そっぽを向く。
「…うわぁ…」
「な、なんですの!、人をじろじろと」
改めて女の子の顔を見ると私は言葉を漏らした。
綺麗な顔立ちに光りをうけキラキラと輝くような金色の髪を腰まで伸ばし
その手足は硝子細工で出来ているかのような美しさで細くて長い
一言で例えるなら、そう…美少女が私の目の前に居た。
「はわぁ、綺麗…」
「ま、まぁ、それは褒め言葉として受けとっておきますわ」
私が瞳を輝かせ見とれて言うと、女の子は照れながらツンとした態度で言う。
「ほわっ、ツンデレだよ、本物のツンデレ」
その女の子の仕種は紛れも無くツンデレそのもの、それを見た私はつい言葉にしてしまった。
「な、な、なんと言いました?貴女わっ!」
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