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「あーあ。やるって言えばよかったのに。本当にお前は逆走くんやな」
池田がニヤニヤしている。
とりあえず欝陶しいからシカトしてやった。
あの馬鹿は俺のこういう性格を知っててからかってくるからうざい。
宇宙空間で漂流して宇宙の彼方で淋しい思いをしながら死ね!
しかしながら確かに俺はこの逆走くんの性格のおかげで昔から苦労している。
好きな子には逆に冷たい態度をとってしまうというアレだ。
それで失敗することはもう何度も何度も経験したことだ。
あー応援団どうしようか。
ここまでくると余計にやりたくなってきたぞ。
というか、考えれば簡単な話だ。
このしょーもないプライドをさっさと捨ててやりたいって言えばいいんだ。
なーに、簡単簡単…
「あと、一人ですけど誰かやりたい人いませんかー?」
性格というのはそんなにすぐに変えられないものだ。
現在、放課後に集められて応援団決めをしている。
男子の応援団は20分かけてあと一人というところまで決まった。
ちなみに女子は別の教室で行っているが、もう出揃っているようだ。
俺は…志願していない…。
あーもう!何やってんの俺!
ついさっきやるって決めたやん!俺がぐずぐず悩んでいると教室に女子が数人入ってきた。
どうやらヤツらは応援団をやる人達らしい。
へー。やっぱ青木もやるんやー……ん?
俺がぼんやり眺めていた次の瞬間、俺の目には決して見逃すことのできないあるものが飛び込んできた。
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