第2章

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「えっと、さ、桜井です。せ、精一杯頑張るのでよろしくお願いします」 ちょっと緊張してる感じがまたやばい! 何と言うかアレですよ、守ってあげたくなるってヤツ? やべー、にやけを隠しきれてるか不安やわ。 桜井さんは制服を地味めに着ている。 カッターシャツはちゃんと校則通りボタンを1番上の一つしか外してないし、スカートだって長めだ。 それがまた桜井さんの清楚な感じにバッチリシンクロしていて、多分エヴァンゲリオンなんかに乗せたらミサトさんもびっくりのシンクロ率をたたき出し、暴走を通り越してエヴァと一体化してしまうんじゃないかってぐらい似合っている。 俺の中では一大イベントだった桜井さんの自己紹介は終わってしまったのでその後の自己紹介はあまり記憶に残っていない。 やべーなー。もっと仲良くなりたい。 応援の練習は明日から始まるらしい。 これから放課後毎日会えるなんて幸せすぎる。 早く明日の放課後にならないかなー、なんてワクワクしながら俺は家路についた。 翌日はこの夏1番の暑さでこんな炎天下の中で踊らないと思うと、いくら桜井さんと会えるからといってもさすがに気が滅入った。
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