第2章

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放課後集められた俺達にまず紙が配られた。 「それに踊るときの陣形が描いてあるでー」 ほんほん、なるほど。 俺はどこかなー? おー前から2番目やん! 目立つから嬉しいわー。 その時俺は決して見逃すことのできない物を見た。 俺の前が…なんと桜井さんだった! マジかよ!前後やったらめっちゃ話す機会いっぱいあるやん! この陣形決めた人(多分酒井)にマジで感謝やわ! 「んじゃ、とりあえず並んでみよっか」 俺のテンションは上がり過ぎてスキップをしながら鼻歌まで歌えそうなぐらいだ。 俺の前には我が愛しのゴブレットこと桜井さんがやってきた。 「今日も暑いねー。あ、高屋くんは熱い男やから暑さなんか感じんかー。首にタオル巻いとるしね!」 おー、いきなりの会話! 幸せすぎるー。 でもその『熱い男』ってのは記憶から消去してくれ。いや、してください、お願いします。 「有紀ちゃんは後ろのほうやね…近いほうが良かったなー」 へー、青木は後ろのほうなんかー……ん? 俺は今決して気がついてはいけないことに気がついてしまった! この並び順はまさか…… せ、背の順ですか!? どうりで俺の周りには女子しかいないわけだ。 1番前が桜井さんなのも納得がいく。 しかも前から2番目って… け、けど身長低いおかげで桜井さんの後ろっていうベストポジションをゲットできたもんね! いやー身長低くて良かったー! ……なんか泣けてきた。
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