第2章

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「これは軽い熱中症やね。まぁ救急車呼ぶほどではないかな。家の人に連絡するね」 保健室の先生はそんな感じのことを言って保健室から出ていった。 たいしたことなさそうでよかったよ。 桜井さんはベッドに横になっている。 だいぶ楽になったようだ。 「私冷たい飲み物買ってきてあげるね!」 青木も保健室から出ていった。 ん?って、二人きりやん! 二人きりになったもののお互い何も喋らなかったから沈黙が訪れた。 やべー何話せば良いか分かんねー。 この場から退散しようか、いや、一人にしとくのも気が引ける。 一人で考えていると桜井さんが口を開いた。 「…私って暑いの苦手なんかなー?」 いやー、答えにくい(というより答えを知らない)質問キター。 「分からん。まぁ今日暑かったから仕方ないやろ」 また沈黙…。 この際やから前から聞いてみたかったことでも聞いてみるか。 「なぁ?桜井さんってなんで応援団やろうと思ったの?」 「え?」 桜井さんは驚いた表情を浮かべ、そしてすぐに困っているような顔になった。 「いや、その…。桜井さん大人しいイメージやからそんな感じしんっていうか…。まぁあくまで俺の勝手なイメージなんやけどね」 ……………… またまた沈黙。 もう帰りたい。
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