第3章

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クソ!あの学級委員長兼監督の馬鹿ヤロウ! 人に参加を強制しといて、真面目にやったのにコレやもんな。 こうなったら池田でストレス発散だ! 池田は教室の端で雑草役の衣装を作っている。 「おい、池田!カブトムシよりもクワガタの方が強いと思わへん?」 「今集中しとるから話しかけんなチビ!」 グズッ……別にチビって言わんくてもいいやん。 とにかくこんな教室脱出だ! とりあえず隣の教室(桜井さん)を覗きに行くか! というわけで、隣のクラスに突入した。 部屋に入ると皆で衣装をチクチクと作っていた。 このクラスも劇か、みんな頑張ってるな。 「高屋くん何やっとるの?」 衣服を縫っている青木がこっちを見ないで話しかけてきた。 青木もこのクラスかー。 いつも桜井さんのそばにいて羨ましいぞこのアマ! ちょっと背が高くてスタイル良いからって調子に乗りやがって。 「なぁ青木。真の萌えってなんやと思う?」 「分かったから、今私に話しかけんといて」 この巨大女!筋肉!馬鹿!ハゲ! とりあえず罵声を浴びせておいた。心の中で。 チッ、こうなったら桜井さんしかねぇな。 桜井さんは別のところでなにやら一人でぶつぶつと喋っていた。
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