第3章

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「桜井さんおいっす!」 「あ、高屋くんおいっす!」 その超萌えな声でおいっす!とか言われるとたまりません。 どうやら桜井さんは劇に出るみたいで、そのセリフを覚えているようだ。 「高屋くん今日も首にタオル巻いとるんやねー」 なに?君にもこの首にタオルのかっこよさが分かるのかね? しょうがない、この俺がかっこいいタオルの巻き方を伝授してやろう。 「ごめんねー。私今忙しいからまた今度ね」 あ、そうですかごめんなさい。 悲しいから教室から退却した。 誰も相手にしてくれん。 寂しい。 その後もいろいろな教室を徘徊したがどこも忙しいみたいで俺なんか相手にしてもらえなかった。 文化祭は夏休み明けてからだっていうのにみんな熱心やな。 しゃーねー、教室に戻るかなー。 「今までどこ行っとったんじゃゴルァ!!!!!」 俺が教室に戻ると委員長が怒りから暴走モードに突入していた。 委員長は女を捨てているのか、それとも文化祭にかける情熱が半端じゃないのか、とりあえずどっちにしろめんどくさい。 お前そんなに情熱を注ぐとそのうちミクルちゃんの目からビームが出たり、シャミセン(猫)が喋りだしたりしてしまうぞ。
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