第3章

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「早くしなよー」 ちょっと待ってください青木さん。 心の準備が… 「何分、心の準備しとると思っとるんやて!」 もうすぐ30分ぐらい経つかな? 勢いで教室の前まで来たもののやっぱりいざとなると恥ずかしい。 いやー俺ビビリやからさ。 最近普通に話せてるからいけると思ったけど、やっぱり俺にはハードルが高い。 人間ってギリギリまで追い詰められるとむしろ笑えてくるよね、アハハハハ… 「千晴!ちょっと来てー!」 ちょ、ちょちょちょ青木さん!? なんで人が決心してないのにそんなことできるの!? あーやべー、本当に笑えてきたアハハハハ。 気がつくと桜井さんは目の前に立っていて『どうしたの?』と言わんばかりの顔をしている。 ここはやっぱりナチュラルに言わないとな。 「あ、あのさ!め、めめめ…」 「目?」 「いや、目やなくて、あ、アド教えてくれん?」 「私の?別にいいよー」 無事(?)任務を遂行しました。 全然ナチュラルやない……泣きそう。
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