芹沢

8/10
前へ
/505ページ
次へ
新「こんな時まで冗談は言わないでくださいよ あんたについて行くと決めてるんですから」 苦笑する新見に芹沢は顔をそむける 芹「ふん・・すきにせい」 そっけなく返しているのにどこか芹沢は嬉しそうだ 芹「なぁ桃山、新見が切腹せずにすんだのは貴様がきたおかげかな?」 最初出会った時とは違う信頼した顔を花梨にむけて来た 花「ええ、私のせいであなたの死期が早まりました」 出来るならそんな顔をしないで欲しい 嫌な人だったで終らせて欲しかった 芹「そうか 感謝している わしは最後に人を信じる事が出来た だが 簡単にやられはせんぞ」 芹沢が剣をぬいた瞬間土方が斬り掛かると 女達は叫びながら部屋をでて行く 新見はすかさず土方へ斬り掛かるが 花梨が脇差しで止めた 新「どけ!女子でも容赦せんぞ!」 花「私も真剣で勝負します容赦などしないでください!!」 刀を抜き新見の首を狙う 新見は花梨の手を狙ったが ガキン 斎藤が新見の動きを止めた シュパ 花梨の刀で新見の首がとぶ 初めての感覚に花梨から血の気がひいていったのは言うまでもない 芹「新見ー!」 土方の刀をかわしながら花梨に切り掛かる芹沢に 顔をゆがませながら花梨は 花「ごめんね 芹沢さん」 昼間に見た芹沢の笑顔が花梨の腕を躊躇させる 芹沢の刀を体を曲げてかわすと 下から押し倒した そしてまたがったまま 芹沢の首に刀を突き付けて固まってしまう手が動かない このまま刀を動かせば 新見のようにたやすく首がとぶのだろう 「????」 周りから見たら何故固まってるのかわからない 芹「なんて顔しとる 斬れ 弱い心は壬生浪士組で生きてはいけん」 ザシュ 花「・・っ」 花梨の顔に芹沢の血がかかる 芹沢さんは弱くない こんな場面沢山見て来たんでしょ こんな最後で本当に満足だったの? 花梨は刀をしまって 土方達に向かって 花「約束通り…斬りましたよ」 土「あぁ………」
/505ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8258人が本棚に入れています
本棚に追加