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「ゆう、土岐は起きた?」
開いたままだった扉から顔を覗かせたのは仲間の一人である朔夜だ
「いいえ、まだです。どうしましょう」
「君と会えたことで気がゆるんじゃったんだね、きっと。いいよ、そのまま寝かせておこう。彼女の分の朝食はまた後で準備するから」
「すみません」
「君が謝ることじゃないよ。気にすることもない。[時間]は無限にあるんだからね」
「はい」
朔夜の言葉に従い部屋を出て後ろ手に扉を閉じる
食堂に向かう廊下で一瞬部屋を振り返り私はつぶやく
「これからはずっと一緒だよ、おねぇちゃん」
閉ざされた部屋の中から姉の返事が聞こえた気がした
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