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ギーン
打ち合った瞬間に俺の剣が折れてしまった。長年使ってきて、今になってがたがきたのだろう。だが、精霊はそれを気にせず剣を振ってくる。
「くっ!!」
俺は、それを折れた剣で防いだ。剣は、真ん中より少し柄に近いところで折れていた。
「終わりだ」
精霊が、渾身の一撃を繰り出した。だが、それも俺は、なんとか防いだ。
「ぐっ、そろそろ諦めたらどうだ?剣も折れただろ」
剣を合わせたまま、そう言う精霊に俺は、態度で示した。つまり、剣を押し返したのだ。精霊も負けじと力を込めてくる。
と、そこで俺は突然力をぬいた。以前の俺ならこんなことはしなかっただろう。精霊は、予想外だったらしく、支えを失いよろめいた。
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