108624人が本棚に入れています
本棚に追加
/820ページ
「あー、疲れた」
修行が終わり、ふらふらになりながら俺は、部屋にもどった。
「ん?」
そのとき、いつもとは違うものが目に飛び込んできた。
「あれは、確か、魔伝昌だったか・・・」
いつかのように、魔伝昌が光っていたのだ。
俺は、それを手に取り覗き込んだ。すると、いきなり怒鳴り声が聞こえてきた。
「こらー、お前は、いつまで帰って来ないつもりだ!!」
声だけでわかった。こいつが、リーゼルだということを・・・
「よぉ、リーゼルだよな。元気か?」
怒声を上げるリーゼルに対して、俺は、至って冷静だった。
「何をのんきに答えてんだよ。それにいったい今どこにいるんだよ?」
こんな様子のリーゼルの言葉は、俺には届いていなかった。考え事をしていたからだ。
最初のコメントを投稿しよう!