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僕はもう少しで家に着く所まで歩いて来ていた。
次の角を右に曲がれば僕の家……。
そう頭の何処かが判断して受け流すように頭の外に出た時……。
道に人が立っていたことに気付く。
なかなかの高身長に金髪蒼眼。
ただ、神父のような服を来ているのがどうも否めない。
コスプレしてるのかな?
「やあ……こんばんは。クラッド・キーズウェー君」
自分の名前を呼ばれたことに驚きとっさに相手を睨み付ける。
「……誰ですか?」
「俺は名はクリック。クリック・ルーンシーカー。すべての時間、次元、世界においてすべての〈魔法〉を集めなければならない〈罰〉を受けし者……だ」
男は自己紹介すると一礼し、こちらを見下ろす。
すべての時間、次元、世界においてすべての魔法を集める罰を受けし者……。
聞いたことがあるな……。
この世における究極の罰……だったよな?
確か、〈アルティメットルーンシーカー〉……。
……でも、そのアルティメットルーンシーカーがどうしてここに?
「何か用ですか?用がないなら失礼します」
僕が横を通り過ぎようとしたら、止められた。
クリックは笑顔で呟く。
「クラッド。君の父さんに会いに行かないか?」
え……?
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