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「……お前、この携帯で警察呼んだよな……ってことは……」
マリィの奴は、なんの悪気もない様子でするりと聞きたくなかった一言を発した。
「そ!多分その携帯、警察のブラックリストに載ったよ。おめでとう~~」
……んのガキャァァァァ!!
「お前クラッドに10歳まで親と一緒にしか寝れなかったことバラしてやっからな!!覚悟しろよ!!」
俺はそう宣言して、クラッドの携帯に電話した。
さっき家の前で呼び出した時かけたから、リダイヤルですぐに電話をかけられた。
「ちょっ……!?やめてよ!!兄さんのバカバカバカバカバカ!!!」
「バ~カ!!兄貴にそんな口聞くからだ!!へへーんだぁ!!」
俺の体を殴りまくる、マリィ。
スゲーイテェ。
よく見たら10円玉手の平に握ってやがる……。
お前は喧嘩のプロかよ!!
思わずツッコミを入れてやろうかと思ったが、クラッドに電話がかからず、それどころじゃなかった。
おかしいな……。
あいつ携帯は最低限しか使わないから電池切れなんかしないだろうし……。
「まさか……圏外?」
思わず声に出してしまった。
だけど圏外なわけないよな……。
「その通りだよ。コルベット・スカーレット君に、マリィ・スカーレットさん……?」
「!?」
俺達は同時に声のした方を見る。そこには1人の男が立っていた……。
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