タイトル†セカンドコンタクト†

Start ～ハジマリ～

僕は起き上がり、上着を着るとベッドから降りた。

手に持った携帯電話をポケットに突っ込んでドアを開ける。

そのまま階段を降りてリビングに入り、冷蔵庫にマグネットでくっついているホワイトボードに書き込みをした。

〈コルベットと遊んでくる。何かあれば携帯にメールして〉

……おいおい。
大学生にもなって家の人に逐一自分のいる場所の報告をしなきゃいけないのかよ！……って思う人がいるかもしれないが、我が家の場合仕方ない。

３ヶ月前、父さんが行方不明になったんだ。

「ちょっと出かけてくるね(^-^)」

そう言い残して消えてしまった。
僕も母さんも唖然とする。
そりゃそうさ。
いきなり夫もしくは父親が消えてしまったんだから。

……とはいえ最近父さんのいない生活に慣れちゃった節が僕にも、母さんにもあるんだけどね
(;^_^A

それ以来、冷蔵庫にはホワイトボードが取り付けられ、行き先を書く習慣が出来たわけだ。

僕は書き終わると家の外に出る。