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黄サイド
横山君が本気ならどこまでやれるんか見てみたくなった。
すばる君が普通にオムライスを食おうとしたからスプーンを持った。
彼のオムライスには仕掛けがある。
『あっ!すばのスプーン!返してぇ』
「亮ちゃん…?スプーン取り上げたら可哀想やん」
丸が何を勘違いしたのか心配そうにすばる君の頭を撫でとる。
『ぅうぅー……』
泣き始めるすばる君。
ついに横山君も表情をかえた。
包丁をもってきてオムライスに線をいれると、卵がトロッとした。成功や。
『すっごぉーい!どうやったんー!』
すばる君の目がキラキラ輝いとった。
「まあええから食べ。ほらスプーン。」
『……おいしーいっ!おかんの味にそっくり!パクッ、おいし~!』
食べる度にすばる君はおいしいと微笑んでくれた。
なんだか嬉しい気持ちになった。この気持ち、なんなんやろ。
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