ライティング・バグ

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暗がりの、枯れた大地。 目に映える色は何もなく、ただただ、白い岩が続くばかり。 突然、強烈に吹きすさんだ風に、黒く煤けてしまった木が倒れた。 ゴココ・・・コ・・・ 「!」 とっさに"青年"は身を伏せてかわす。 倒れた木は小さな石を飛ばしつつ、しばらく風に転がされていった。 "青年"は虚をついた自然の猛威に悪態をつこうと口を開いたが、それは眼前を覆う光景への感嘆の声に変わった。
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