桜井遥編 

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俺は今まで恋沙汰がない。 もちろん、初恋らしいものはあった。だが、幼稚園の時のことだったこともあり記憶が曖昧だ。よく思い出せない。 その子が親の仕事の関係で遠くに行くことになった時、その子が言った言葉が心に残っている。 「またね。」 たった3文字の言葉だったが、それでも「またね。」という言葉はまた会えるという意味があることを幼いなりに理解していた。 それ以来、会えてないその子の言葉が心のどこかにずっと残っている。 「はるかちゃん、またね………。」 その時、俺はその子に何かを伝えた……。
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