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「なぁ」と修二は言った。
オレンジ色に染まる川の土手で修二は少しニコッと微笑むと、「手、繋がない?」と、私にそっと手を差し伸べた。
「は?」
「だから、手」
「あのさ、修二って、人前だと私によく冷たくするけど、あれなんで?」
私はフンと言うと、修二を睨み付けた。
「なんだよ急に」
「とにかく、学校じゃ私はまるで修二の邪魔者みたいじゃない。いつも機嫌悪いみたいな感じで、いつも周りばっかり気にして、あれホントに何なの? 私、訳わかんない」
私はまたムスッとして修二を見つめると言った。「ホントに何なの?」
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