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―ガチャッ――
「お待たせ!」
俺が部屋に戻ると皆次々に寄って来た。
「薮!」
「薮君大丈夫なの?」
「うん。みんな心配掛けてごめんな。」
レッスン場を見回すと圭人と山田の姿がない
「…あれ?圭人と山田は?」
「圭人と山田?そこでチェスしてるよ。」
高木が指さした方を見ると
「じゃあ…クイーンをここ。」
「引っ掛かったね?
…はい、チェックメイト。」
「ん?…あー!!!!また負けた…
圭人強すぎだから!
…あ!薮君!もう大丈夫なの?」
どうやら丁度勝敗が決まったらしく俺に気付くと声を掛けた。
「うん、心配掛けてごめんな。
なぁ、山田チェスなんて出来たっけ?」
「うん、最近圭人に習い(?)始めたんだ!」
チェスの盤にチラリと目を移す。
そこには城や王冠などをかたどった駒が並んでいた。
「ふーん…俺チェス知らないからチェスの基本的なルールから教えてくれる?」
そう言うと圭人はチェスのルールを簡潔にに説明した。
「じゃあまず…駒の動きから説明するね。
ポーンは最初の一手と駒を取る時意外は前に1マスしか進めない。
ルークは縦横なら何マスでも、
ビショップは斜め、
ナイトは盤の斜めより1マス前に進めて唯一他の駒を飛び越して進めるんだ。
クイーンは縦横斜め何マスでも、駒の中では一番強い。
それで最後がキング。縦横斜め一マス進める。
プレイヤーは互いのキングを取りあう。
キングが絶対に逃げられなくなったらチェックメイト。
追い詰めた方の勝ちだよ。
…こんな感じでいい?」
「うん。圭人サンキュ。」
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