微笑む君を

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「じゃあ~この問題やって」 塾講師になって 数ヵ月が過ぎ、授業も落ち着きが でてきた― 数学担当の俺は毎日、 数学づけの生活だった― 「できたやつから持ってきて~」 講師用のイスに座り、 問題集に目を通す。 中学3年の数学は俺にしちゃ簡単 だけど、受験生には難しい問題 ばかりだ。 この塾の生徒は西高校と中央高校 を志望するやつが多かった。 西高校と中央高校。 どちらとも頭はいいやつしか 行けないと思う。 行ったとしても、ついていけない のが現実だろう。 「先生お願いします。」 早めに終わった生徒の答えあわせ 「んっ?ここは…」 って間違ってる所を 教えようと思ったら、みんな 問題が解けたらしい… 「あぁ~ここ間違ってるから もう一度考えてみ? 分からんなったら聞きに来て。」 何人かの生徒は間違いがあり、 席に戻らせた。 全問正解は18人中5人。 その中に未知も入っていた― 「全問正解したやつは 分からんやつに教えてあげて」 人に教えることによって自分の ためにもなる! ってそしたら俺はなんのために いるのかって話だけど― あと1ヶ月で受験。 毎日夜遅くまで勉強して ふらふらのやつもいる。 これが受験戦争ってやつなんだな 俺にもこんな時があったよな。
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